ピルの種類とは?なぜ低用量ピルは安全なの?

2019年12月16日
笑顔の女性

1錠のピルには、エストロゲン(エチルニルエストラジオール)とプロゲステロンが配合されていて、その容量によって4つの分類があります。またプロゲステロン成分が開発された年代によって1~4世代まで存在しており、それぞれの作用に特徴があります。いずれも目的や体質に合わせて使用するのが一般的です。

プロゲステロンの配合量によって高用量と中用量、低用量と超低用量の4つに分類されています。まず高用量ピルの場合は1錠あたりのエストロゲン量が50μgより多いのが特徴です。中用量のエストロゲン量は1錠あたり50μg、低用量は50μgより少なく、超低用量は30μgよりさらに少ないです。それぞれの目的や体質によって使い分けられます。

中でも低用量ピルは、高い安全性を持ちます。有効成分量が多すぎるとプロゲステロンに含まれている男性ホルモンの&ロゲン作用により、善玉コレステロールと悪玉コレステロールのバランスが崩れ、血栓症リスクを高めると指摘されています。低用量ピルはプロゲステロン量も少ないため安全性が高く、血栓症の副作用の心配なく長く利用できます。

低用量ピルであってもプロゲステロンやエストロゲンが十分に配合されているため、女性に多い卵巣がんや子宮体癌の予防もできます。卵巣がんや子宮体癌は、エストロゲンの分泌量が減る40歳以降に増えますが、このような病気の予防目的で服用する方も増えています。

有効成分についても説明しておきます。1950年代に開発された有効成分ノルエチステロンは、マイルドな効果を発揮することで不正出血を劇的に緩和することが知られています。しかしエストロゲン容量が多くないと効果を発揮しないことから血栓症という副作用があります。

1970年代に開発されたのが、第2世代の有効成分レボノルゲストレルです。第1世代ノルエチステロンの課題を克服するために開発されているため、低用量という特徴を持ちます。プロゲステロンのレセプターに強い親和性を持つほか、自然の月経周期に近くするため段階型ピルが登場しました。現在も医薬品として処方される中心的な存在でもあります。

1980年代に入ると第3世代の有効成分デソゲストレルが登場します。男性ホルモンの一つである&ロゲン作用を減らすことで循環器系疾患リスクを軽減しており、35歳以降の方も利用できるようになりました。日本国内ではニキビ対策で利用されることが多く、低用量が主流です。

第4世代は有効成分ドロスピレノンが使用されています。避妊目的以上に女性の生活質を向上させるために開発された低用量ピルといえる存在です。全世代で唯一、浮腫み緩和効果を期待できる抗ミネラルコルチコイド作用を持ちます。